室長日記
春は「木」の季節
3月最後の日ですね。
研究室のある東京都府中市は冬の寒さ。前回の室長日記に記した春のストレス要因の一つ「気温差」が激しいこの頃。
中医学でいう五臓「肝・心・脾・肺・腎」は5つの季節、感情と紐づいていて春は「肝」と、5行(この世界を構成していると言われる5つの要素)では「木」と紐づいてる。
『どうして肝が木なのか?』
肝は疏泄(そせつ)を司り、伸びやかなことを好む臓。薬膳における「疏泄(そせつ)」とは、体中に気(エネルギー)や血、津液を巡らせる機能のことで、「通りをよくする」「上昇、下降」「発散する」って意味を含んでる。あと、肝は「気分」「情緒「怒り」なんかと深く関わってるから、普段からストレスフルな生活を送っていたり、春の自律神経の乱れなんかで気が詰まるような思いをすると肝が傷ついて巡りが滞る、そしてもやもやしたりイライラしたり脇腹がなんとなく張ったりしちゃうのだ。
肝が元気なら気も血もよく巡ってくれるからイライラやストレスなんかもすう〜って流れてくれると考える。
古代の人々はそういう肝の働きを知っていて、「樹木がのびのびと成長して枝葉を広げていく様子」と結びつけていたみたい。
だから春は「木」の季節と言われるよ。私たちものびのび広がる草木のように、ストレスで肝を傷つけないように大切な自分を労わろう。
忙しい毎日の中、たくさんあるものや情報やタスクの中本当に大切なものは何かをゆっくり考える時間を持てたらなあと生活してる。
薬膳的には、香りの良い柑橘系を食べたり、気の流れをスムーズにするラッキョや蕎麦、ストレスに良い青梗菜やピーマンなんかを食べて欲しい。
春は発散、デトックスの時期でもあるから苦味のある春菊やのらぼう菜、山菜なんかも取り入れて。免疫を高めるアブラナ科の野菜もいい感じ。
今日も最後まで読んでくれてありがとう。また室長日記に遊びに来てね。待ってます。
写真は国立大学通りの夜桜。花冷えの昨晩大好きな場所で道明寺を食べ歩き。
陰陽ってそもそも何だい?春の5K話も
陰陽とは簡単に言うと【宇宙の万物を作り出す基本的な二つの気】。陰陽(五行学説)は中医薬膳学の大切な考えのひとつ。(5行はとりあえず今は後回しにするけど、天の陰陽により生じる世界の物質、木・火・土・金・水のこと)
万物は陰と陽に分けることができる。陰陽の交流やバランスによりこの世界はできている、と古代中国哲学では考えた。(現代でも)
陽は活動的で、たとえば、太陽・夏・昼・男
陰は静かで、月・冬・夜・女(あくまで陰陽からの見地だよ)
自然界の影響を受ける私たち人間は陰陽の交わりにより誕生する。
陰気旺盛だった冬が終わり陽気のピーク夏至に向かって自然界の陽気はぐんぐん旺盛になるイメージ。
さて今は春分、陰陽転化と言って陽気が陰気より盛んになる分岐点なのだ。昼と夜の長さがちょうど一緒くらいだよ。天文学でも春分は春の始まるときとされてる。
自然界の陽気の高まりを受けて私たちの体も徐々に外に向けての発散や活動の時期を感じるね。さあ、これからもっと頑張るぞー!というみんなも多いと思う。だけど室長からお伝えしたい。みんな毎日頑張っている。特に現代人は家事に仕事に育児に介護にあれこれもう十分頑張ってる。(生きてるだけでも偉いのだ)
だから休むことも大切だよ。忙しさやハイテンションに慣れていつの間にか体も心も疲弊しませんように。(忙しい人ほどこの疲弊に気が付かないのだ)
春の五臓は「肝」!ストレスやイライラ、怒りなどの感情と繋がってるから、ここを労る柑橘類の香りなどで自分をリラックスさせて欲しい。
春は気温差や強風、花粉や黄砂、環境の変化いわゆる5Kの季節。大事な自分を春の5Kから守るため、時にゆっくり休んでください。育児でそれが難しかったらなるべく湯船に浸かるようにしたり、ジャスミン茶や柑橘入りのお茶で春の肝を労ってあげてね。
今日も読んでくれてありがとう。ひと息つくのが大好きな室長からみんなに今日も長くお手紙でした。
またすぐに会いましょう!
図書館併設のカフェで地元ビールで自分を労ってきたよーひとり昼ビールでひと息ふた息。
美味しい天体ショー!リハーサル
天文学者萩野正興さんとの室内天体ショー✖️薬膳BARイベントまであと1ヶ月の今日、研究室の2階を月面ラボにするべくリハーサル!
萩野さんは太陽を専門にする天文学者でdagik というシステムを使った天体ショーを日本各地で精力的にやってる。
今回は室長の長年の妄想「宇宙の果てのBAR」で食べる宇宙ビッグバン薬膳バーガー!が実現しちゃう。
詳しくは当日のお楽しみなんだけど
ヒントとしては…月面ラボから地球のご近所旅行、
宇宙の果てってなんだか哲学的!というところまで…
研究室の2階で忘れられない宇宙体験をお約束します。
気になる方はこちらからさらなる詳細をチェケラ!
天文学者と巡る宇宙旅行と宇宙の果ての薬膳BAR
4/12(土)18:00搭乗です!
春は肝の季節
肝は蔵血(血を貯蔵)、血の流れをコントロールしたり、精神活動の調整を担ってる。
肝は怒りやイライラの感情とも繋がっていて、気が正常に流れる為にも働くから肝が傷つくとイライラしたり、胸がつかえたり、消化器系がうまく働かなくて胃もたれやげっぷがでちゃったり、なんだか胃がはるなあ、脇腹はるなあ、なんてことも。
逆もしかりで、イライラや激しい怒りの感情によって、肝が疲弊して傷つくことがある。(中医学は心と身体を分けないのだ)
じゃあ具体的にどうしたら?
肝は春に芽吹く草木のようにのびやかなことを好むから、わたしたちも気持ちを冬よりゆったりリラックスさせて、身体を動かして陽気や冬の間に溜まったものを発散、デトックスを心掛ける。
少し汗ばむような運動と、デトックス作用のある食材や気の巡りをよくする食材をとろう。
室長おすすめ春サラダは春菊と金柑のサラダ。
太白胡麻油や味噌や酢や蜂蜜のドレッシングで和えるのが春の気分。
面倒なら市販のドレッシングでも!
金柑はイライラして胸がつかえる時、咳などによくて「理気解鬱」というストレスやうつうつとした気分を流してくれる働きがある。
春菊は胃腸の働きを整えたり、ストレスを軽減してくれるよ。香りにリラックス効果があるから生サラダがおすすめ。
春は躁鬱の躁の状態になりやすい。あれこれ焦って慌てすぎないよう室長も自戒を込めて肝によいマイカイカの花や山楂子のお茶を飲んでます。
お花の粉にもお気をつけてください!
長く描きました読んでくれてありがとう!
またすぐに会いましょう!
出張薬膳お粥の会
薬膳粥と春の養生の会開催しました。
室長が本気でつくる百合根や蓮子の帆立出汁粥に春に食べて欲しい食薬でつくるおかずを沢山つくりました。
春の養生について試食をしながらみんなとお話しです。
谷保のみんな畑はまさに草木萠動(そうもくめばえいずる) の候。春の里山を身体とこころいっぱいに受けとめる贅沢な時間でした。
みんなありがとう!
素敵な写真は主催のすがわらゆみさん
Thanks for !
@yumin_teshigoto
研究室次のイベントは3/8(土)
薬膳BAR【春のデトックス大会!】
春野菜たっぷり皮から手づくり餃子などをお作りして夢みる薬膳研究室のレストランで待ってます!
※ご予約不要