室長日記

2024-09-23 15:30:00

中庸ということば

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「中庸」という言葉を薬膳学を学んで知りました。

 

中医学には、異なる考えやものを排除、攻撃するんじゃなくて融合したり共存しようとする感覚があって、どんな意見にもきっと意味があるって考える。

それは…太古の人が自然の中で生き延びるための知恵でもあったのだ。

 

中医学が教えてくれた養生の知恵は環境と共存する知恵でもあって、そうだ…私たち人間が自然の一部だって思い出させてくれる。「落葉帰根」全てのものは螺旋を描きながらやがて元あった場所へ戻る。そんな言葉とおたカフェで妄想デートです。

半分中、半分外、のような空間は秋を感じるのにぴったり。

 

秋は盛んだった陽の代わりに陰が旺盛になり、私たちの身体の陽気も内側に向かってしまわれだす。毛穴がキュッと閉まって陽気などが漏れ出ないようになるイメージ。

薬膳は陰陽の調和をとるための食事でもある。四季の移り変わりにあわせて四季のものを頂くことは養生としても理にかなっているのだ。

憂いの季節とも言われるから秋を感じながらゆっくりぼんやり物思いに浸るのもいいよね。

 

来春に向けては脾を養う南瓜やじゃがいもさつまいもを食べよう。心も安心するよ。

脾は食物からエネルギーを生み出す大事な臓だからここを整えることが冬に身体を養い、免疫力を上げるポイントになるよ。

いよいよ秋分!みんな今日も室長日記に来てくれてありがとう!またすぐに会いましょう!

2024-09-17 15:15:00

心を安定させるピーマン

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気持ちを落ち着かせるピーマン

薬膳ではピーマンはイライラやもやもやした気分に効くと言われています。

9/17今日は中秋の名月。(満月は明日だけど)

一年で1番月が綺麗みたいですね、

中医学では、秋は五臓の肺と関係する感情「憂いや悲しみ」を感じやすいとされる季節。満月は気持ちを不安定にさせるとも東洋医学では考えたりします。

ピーマンは気を正常に回す五臓の「肝」を補う食材。中医学では気が上がり正常に降りないことを「気逆」、気が滞り上手く巡らない状態を「気滞」といって、イライラや怒りっぽさの原因とも考える。

だから気持ちを落ち着かせる時に、ピーマンを食べてみて欲しい。

うつうつモヤモヤした気持ちを流してくれる食材として他には、蕎麦、らっきょう、みかん、柚子、ジャスミンなどがある。柑橘類の香りはなんだか落ち着かない時に気持ちをリラックスさせてくれます。

ピーマンの旬は8月頃までですがまだまだ美味しくて安いです。ピーマン苦手でも、何故かピーマン肉詰めは食べますわが子たち。

そして今夜は月を見て、夏が終わることを憂いたい。

適度な憂いは身体にもグッドだと、中国最古の医学者にも記されています。

いつも室長日記を読んでくれてありがとう。

素敵な夜を過ごしてね!

 

 

2024-09-05 08:21:00

秋に物悲しくなるのは何故か?

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\秋は肺を大切にする季節/

秋に心がスースーもの悲しくなるのは何故だろう?

秋はだいたいみんな物悲しさをうっすら感じる、と室長のわたしは思うんだけど、みなさんどうですか?

 

中医学では季節ごとに労るべき5臓があると考える。

5臓にはそれぞれ結びつく感情があって、

肺は感情の憂い(悲しみ)と結びついている。

(中医学では心と身体を分けない)

憂いすぎは肺を傷めると古代中国の医学書にも書かれていて、心と身体は相互に影響するから逆もしかり。

 

秋は乾燥により肺が傷つきやすい。

肺が弱まるとなんだか物悲しくなるんです。

秋はそれでいいんです。

 

【肺を養う秋におすすめ食材】

梨、白菜、白きくらげなどの「白い食材」が秋によいと言われる。

肺によいと言われるものには、のり、昆布、豆乳、春菊などがあって、この時期は乾燥を嫌う肺を潤す食事を試してみて。

 

◾️喉と肺を潤す簡単薬膳

⚪︎梨の蜂蜜漬けシロップ

切った梨を蜂蜜に漬けるだけ。喉や肺の潤い不足にお湯割りにしたり舐めたりおすすめ!

 

⚪︎白菜と豚肉の豆乳鍋

豆乳は喉の乾燥や咳によいと言われるよ。豚肉には身体を内側から潤す力もあるからこれからの時期に食べたい。

 

\︎︎夢みる薬膳研究室/

(今は)店舗を持たない薬膳料理

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📍東京都府中市栄町3-18-47

2024-08-28 17:05:00

秋に向けて食べたい無花果で潤い

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【そろそろ乾燥対策で美肌薬膳しよー!】

古代ローマでも食べられていた無花果の嬉しい力。

その歴史は6000年と言われる。

大好きな  糸萬園さんの無花果をやっとやっと買えたー!

ご近所が産地だからこその最高の熟し具合がおしりから窺える。(絶景)

 

立秋の今!夏に失った潤いを無花果で補う。燥邪(秋の六淫邪気)の秋に向けた養生におすすめです。

 

▼無花果の薬膳的はたらき

潤肺生津:

無花果は肺を潤し、津液を生成する作用があり、乾燥による咳や喉の渇きを和らげる

通便作用:

自然な甘味と繊維質が豊富で、腸を潤し便秘を解消し、体内の水分バランスを整えることで乾燥を防ぐ

補気健脾:

消化器系を助け、栄養を効率的に吸収することで身体全体の潤いを保つ

◾️立秋の陰陽の状態は….

陽の気がピークを過ぎ、徐々に陰の気が強まり始める時期。夏の終わりを迎え、昼間の長さが短くなり、夜が長くなることで陰の気が増していく。だから身体も次第に秋に向けた準備を始め、夏の疲れを癒やし、エネルギーを蓄えることが大切とされている。

◾️夏から秋、自然界の陰陽のバランスと、わたしたちの身体と心が気をつけるべき養生や薬膳...

夏は高温多湿やクーラーと外気との気温差により五臓の脾を傷めやすい。脾が弱まると消化不良や食欲不振が起こる。私たちが食べたものの栄養は脾により吸収されて栄養として生命活動のエネルギー源になる。だから脾が弱っているとどんな栄養たっぷりなものを食べても身体にエネルギーとして届かない。秋までに脾を元気にしておくことは、気や血を蓄える冬に向けてマストです。

冬に身体を養うことができないと、春先の花粉の時期に免疫力が備わらず花粉症などの炎症が起こりやすい。今、脾を養う大切さの理由はそれ。

季節を先取りした養生が中医薬膳学の考えだからそう。脾を養う食べ物で身近なものは、かぼちゃ、米、じゃがいも、オクラなど。

◾️糸萬園さんのある武蔵国分寺史跡界隈とお鷹の道

糸萬園さん界隈は室長(わたし)の通っていた幼稚園の裏庭的遊び場でした。何十年も昔からからこのあたりはずーっと小川と緑が美しいお鷹の道として変わらずに存在してくれているそのことがとっても嬉しい!

通っていた幼稚園ではよく近隣の雑木林や公園、神社など、園から少しのご近所でそれはそれはよく遊びました。何十年たっても、今の自分を作ってくれたのはあの、自分をただただ受け入れてくれた緑や、四季の移ろいを写す空や雲、小川や風のささやきだったのだとはっきり思う。

中医学に出会って、私たち人間は高い天と広大な大地の間に立つ自然の一部にすぎない、と学んだ時、わたしの心に1番初めに浮かんだのは幼い時に肌で感じた武蔵国分寺の四季や空や風の匂いでした。そんな思い出の景色が詰まったお鷹の道にある糸萬園さんの無花果を食べることはほんとうに素晴らしくなんと幸福なことなんだろうと思う今日です。

ありがとう。

 

2024-08-20 14:05:00

仙果と呼ばれる薬効に優れた桃

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桃が「仙果」と呼ばれる由来について調べてみた。

 

中国の古代からの伝説や信仰。中国の道教や古典文学において、桃は長寿や不老不死を象徴する果物とされている。

「西王母(せいおうぼ)」という道教の女神が持つ桃の木の話が有名らしい。西王母の桃は3,000年に一度しか実を結ばず、その実を食べると不老不死になると信じられていて、それで桃は仙人や神々の果物、「仙果」として崇められるようになったということ。

 

桃の薬膳的はたらき

 

⚫︎血行促進 : 血を補う効果。特に血虚(けっきょ)と呼ばれる血液不足の状態を改善するのに役立つとされる。

⚫︎消化促進:食物繊維が豊富。腸の動きを活発にして便通を改善する効果。

⚫︎美肌効果:ビタミンCやEが豊富、抗酸化作用により肌の健康を保つ効果が期待できる。

⚫︎疲労回復:糖分やクエン酸が含まれいるから、エネルギーを補給し、疲労回復を助ける働き。

⚫︎咳の緩和:桃の核(種)には咳を鎮める効果があるとされ、古くから薬膳に利用されている。

 

桃はそのまま食べるのはもちろん、アールグレイ茶葉やクリームチーズ、生ハムなどとも相性がよい。薬膳おやつとしては桃に紅花をすこーし加えたコンポートは月経不順な時に室長の私もお世話になる一品。

薬膳のはたらきを噛み締めつつ、あと少し、桃の旬を楽しもう!

 

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