室長日記
湿邪とは。六淫邪気について。
「邪気」は、疾病を引き起こす外因として中医学では定義。
自然界には6つの異なった気候変化があり、それは万物の成長・発育・成熟に必要です。
でも、身体の正気(体を守る気)の不足により抵抗力が低下すると六気は、六淫邪気に変化し、身体の不調の原因になります。
⚫︎六淫邪気(ろくいんじゃき)には....
❶風邪(ふうじゃ)・寒邪(かんじゃ)・暑邪(しょじゃ)・湿邪(しつじゃ)・燥邪(そうじゃ)・火邪(かじゃ)がある。
❷季節と関連する。春は風邪、夏は暑邪、梅雨は湿邪、秋は燥邪、冬は寒邪など。
梅雨の邪気は湿邪、五臓の脾に通じる。
雨がよく降り湿度が高い梅雨は五臓の脾が活発に活動し、弱りやすい季節。脾は湿気を嫌い、乾燥を好みます。
高温多湿なこの時期に胃腸不調を起こしやすい方は、脾が弱まっているのかも。
梅雨の不調には、水の代謝が悪くなることによる、むくみや下痢、食欲不振や、膨満感、身体の重だるさや頭が重たくて痛いなどがある。
具体的な養生としては、身体の余分な水分を排出する瓜科(ゴーヤ、ズッキーニ、冬瓜、胡瓜)や、とうもろこし、豆類を食べたり、脾を傷める冷たいものや生ものを控えたり、湿度の高いサウナなどはお休みする、など。
一番手軽なのは、とうもろこし茶や黒豆茶を飲むだけ養生、私は無印良品のお手軽なティーパックをこの時期になるとせっせと飲んでいます。
あとは運動。身体の水はけを良くするためにストレッチや体操などもいいですよ!
なんだか馴染みのないような「六淫邪気」。中医薬膳学は古代中国の哲学に通じているから、私たちは自然の一部である、という当たり前の考えにたどり着きます。
これから中医薬膳学を学びたけど、何からどうやって始めたらいいのかぜーんぜん分かんない!って方にはこちらの漫画なんかもお勧めです。
中国の素朴な宇宙観がなんとなく分かるかも。
梅雨も薬膳に気持ちを込めて!みんな気分良く過ごしたいですね!